第四章 カンブリア大爆発


5億5000万年前のカンブリア期多細胞生物が爆発的に増加しはじめました。それまでは、わずか数十種だった生物が、一気に1万種まで増えたというのです。
それは遺伝子的爆発とも言うべく、多種多様な生物の登場でした。これらは進化というのではなく、自然選択からは比較的自由な立場で、いろいろな形態を試すことができたのだといわれています。つまり、まだ生態的な地位ができあがっていないので、試作品であっても世の中に出すことができたということです。
カナダのバージェス頁岩からは、奇想天外といわれる形態のものがたくさんみつかっています。5億3000年前の古生代カンブリア中期のものです。
「このすばらしき生きものたち」というの本の表紙に、彼らの姿が載っています。

      
 この素晴らしき生きものたち 表     この素晴らしき生きものたち 裏

荒俣 宏 責任編集
   角川書店 

ンブリア大爆発のことが書かれた面白い本があります。
それが、上に紹介した「この素晴らしき生きものたち」です。 
荒俣 宏さんは、ジヤンルを超越した博学の作家ですが、
ここでも、その超人ぶりを発揮しておられます。


生物が硬い骨格を持っているので化石が残っていて、形態の研究ができるようになりました。面白いので、幾つかを紹介します。
バージェス動物群とは
1909年、アメリカの地質学者チャールズ・ウォルコットは、カナダのロッキー山脈のバージェス山中で、不思議で奇妙な化石を発見しました。この発見の最大の面白さは、のレベルで現存しないものが約20種類も含まれていたということです。
 ※生物分類階級
   生物を分類する際最高の階級を界といい、動物界・植物界・菌界・原生生物界・細菌界の五つがある。
   界の下には、綱、目、群、科、連、属、節、系、種と段階が置かれ、種を基本の単位としています。
      この門のレベルでの話だから、バージェス動物の多種多様性におどろかされます。

バージェス頁岩の動物達

 ・アノマカリス・・・新しい門
           体長60cm。この時代では、最も巨大で獰猛な捕食生物。
           アノマカリスとは、奇妙なエビという意味
           
※上の表紙の表側・上下左右中央・獲物を捕まえている

 ・ディノミクス・・・新しい門
           全長25o。ウミユリややサンゴに似ている花のような動物。
           
※アノマカリスの下

 ・ネクトカリス・・・新しい門
           体の前部は節足動物、後部は脊索動物のよう。
           これが人間の先祖かもしれないという節もある。
          
※ディノミクスの下を泳いでいる
 
 ・ハルキゲニア・・新しい門
           最大約25o。ハルキゲニアとは幻覚が生んだ動物という意味。
           最もミステリーとされている生物。上下左右の向きについても異説が
           ある。  
※ネクトカリスの下の海底を歩いている、足も背中もトゲだらけの生物。

 ・ウィワクシ・・・・新しい門
           最大50o。ウロコに覆われ、対をなすトゲが生えている。
           
※表の左下海底

 ・サンクタカリス・節足動物。
           体長約6cm。現在の鋏角類、サソリやクモの最古の祖先
           
※裏表紙の真ん中よりやや右下を泳ぐ緑にイメージされているもの

 ・ピアイカ・・・・・・脊索動物門
           体長約5cm。人間の祖先と注目されている。
           つまり世界最古の脊索動物とされていて、ここから魚が生まれ、両生類、
           爬虫類、哺乳類へと進化していくことになった生物。
           
※サンクタカリスの下を泳ぐ、ナメクジウオに似たもの

cacao−このバージエス動物群は相当変だと(^^;言われているけれど、深海の生物達の形態も
     かなり奇妙に感じる。まだ発見されていない変り種(新しい門レベルで)がいてもおかしくない。
     生物というのは、可能な限りいろんな形に変化したがるものなんだろうか。
     しかし、人間も変、精神という心の世界がかなり奇妙なものをつくりだす。(笑)
     精神世界は、途方もない闇・虚無だったりもする。
     こうして私を動かしているもの、それは心が耐えずつくり出してしまうブラックホールのような
     暗闇から逃れたいために、あがき、もがき苦しむ中から出てくるエネルギーかも知れない。

     地球と似た環境の惑星だと、人間のように精神世界をもつ生物が出現してくるのだろうか?
     もしかしたら、今、私が生きていると信じる世界も、誰かの精神世界がつくりだしたものかも
     しれない・・



第五章 古生代の生物の繁栄

古生代になると、生物は爆発的な多様化がおきました。現在生存する生物の基本形が、ほとんど出揃ったと言われています。このカンブリア大爆発から3億年かけて生物は進化し、多種多様な生物が古生代の海の中で繁栄しました。
代表的な生物は、三葉虫・筆石・ウミユリ・腕足類・サンゴ・アンモナイト・オルソセラス(巻きのないアンモナイト)・フズリナなどです。
秋吉台など日本のあちこちで、古生代最後のペルム紀フズリナなどの化石を含む石灰岩が見られるようです。

第六章 史上最大の大量絶滅


2億4500万年前、古生代は突然に終わりをつげています。海に生息していた生物の多くが絶滅してしまったのです。

大量絶滅の原因としては、寒冷化や酸素の減少かも知れません。当時、超大陸パンゲアが分裂を始めていたのです。それにともない、異常な火山活動がおき、噴き上げられたチリやガスは、太陽の光をさえぎります。光合成ができなくなれば、酸素もつくれません。今度は、大量に溜まった二酸化炭素が、急激な温暖化をもたらします。短期間にこのような大きな環境の変化ガおきたことで、多くの生物が絶滅したのではないかと言われています。

生物の大量絶滅は、地球上で何度もおこっているようです。ベンド期からすでに13回おこっていて、なかでも五大絶滅とよばれている特に規模が大きかったものがあります。

それは、4億3500年前(オルトビス紀末)、3億6000万年前(デボン紀末)、2億4500万年前(二畳紀末)、2億500万年前(三畳紀末)、6500万年前(白亜紀末)のものです。
この古生代を終わらせた2億4500万年前のものは、最大規模であったと言われています。
 
   ベンド紀カンブリア紀オルドビス紀シルル紀デボン紀
    
石炭紀二畳紀三畳紀ジェラ紀白亜紀大三紀大四紀

(単位100万年)                                            
古       生       代
4000〜 570 500 438 410 360 280
先カンブリア時代 カンブリア紀 オルドヴス紀 シルル紀 デヴォン紀 石炭紀 二畳紀

中   生   代 新生代
245 210 140 65 1.7
三畳紀 ジェラ紀 白亜紀 第三紀〜現代









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