いちご(苺・莓)は、バラ科の多年草または小低木の総称、またはその実。
春から初夏に白色の花が咲き赤や黄色の実が熟します。
「苺」というとやはり美味しいフルーツの代表という気がします、豊の香などの栽培されているオランダイチゴ(草本)と、モミジイチゴ・クサイチゴ・ラズベリー・ブラックベリーなどのキイチゴ(木本)がありますね。
◆のいちご【野苺】
バラ科の
草本のうち、山野に生え、イチゴ状の果実をつけるものの総称。
ヘビイチゴ属のヘビイチゴとヤブヘビイチゴ、それにオランダイチゴ属のモリイチゴが野苺であって、意外にもキイチゴ属の実は
木本になるので野苺とは言わないのですね。
しかし、地方によっては限定した品種が野苺だったり、野に咲くイチゴの総称が野苺だったりするようですし、ここで断定して野苺とはこれであるとは言えません(^-^;
ヘビイチゴ属は2種ともまずいけれど、ヘビイチゴの赤い実は、キンポウゲやノアザミと共に初夏の野をかわいらしく彩っているので、見ていてホント楽しくなります。だから名前に
ヘビとつくのはどうも抵抗があるのですが(^-^; アカポンポンとか春ビーダマとでも呼びたいなー(笑)
モリイチゴ(シロバナヘビイチゴ)は美味しい!
◆きいちご【木苺】
この間まで、きいちごは
黄苺だと思っていました。私の好きなナガバモミジイチゴの実が黄色だったので勘違いしたのでしょう。
イメージとして苺は草本のものだけしかない気がしていたので、きいちごは木になる実であったことに驚きです。
そういえば、子供の頃、ナガバモミジイチゴを食べる時にトゲのある木に手を差し入れて、すり傷を作ったりしていました。食いしん坊なので、美味しい実であったこと以外は忘れていました。
このナガバモミジイチゴを子供達に食べさせたところ、‘甘くてジューシーで、爽やかで美味しい〜♪’と感激していました。今はこういったものが、贅沢なだろうなと思います。
◆実と種
イチゴの果実と思っていた実は、花びらやメシベをつけている花托(かたく)が肥大したもので、本当の果実(
イチゴは痩果)は、表面のくぼみにある小粒状の粒々の方でした。植物の子房以外に花托、ガク、などの部分が加わってできた
偽果(ぎか)なんですね。
キイチゴの果実は一見するとイチゴに似ているけれど、小さな果実が集まった
集合果で、種子はそのひと
つひとつに入っていて、イチゴとはつくりが違います。
※痩果・・・・果皮が堅い膜質で、熟すと乾燥し、一室に一個の種子を
もつもの。萼筒(がくとう)または花軸の一部が果実の一
部を構成する。タンポポ・菊・キンポウゲなど。
※偽果・・・・花托(かたく)・萼(がく)・総苞(そうほう)など子房以外の部分が子房とともに
生長・肥大してできた果実。イチジク・ナシなど。仮果。
※集合果・・・二つ以上の花の子房が結実し、それらが集まって一個の果実のように
見える果実の総称。クワ・イチジク・パイナップルなど。複果。