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 第3章  光合成のCO2の固定

 3.4 C4植物の光合成 

一般の植物はC3回路で光合成を行うが、熱帯起源の植物ではC4回路と呼ばれる高性能の光合成システムを持つC4植物がある。
C4回路は二酸化炭素を圧縮してC3回路に送り込む。強光や高温下での光合成能率が高い。

更に、乾燥にも強い。それは、一般に植物が二酸化炭素を吸収するためには気孔を開いておかなければならないので、気孔から水分が失われてしまう。
C4植物では少ない二酸化炭素でも光合成ができるため、気孔が開いている時間を制限して水分の節約ができる。

◆C4植物・・・トウモロコシ、サトウキビ、サトウキビ、ススキ、ギョウギシバ、イヌビエ、チガヤ、オヒシバ、アオゲイトウなど、10000種近く見つかっている。

しかし、低温や弱光には弱いため、日本のような気候ではC3植物植物の方が多い。


 3.5 CAM植物

乾燥地に適したシステムを持つ植物もある。
C4植物も水分の節約には優れているが、それでも気候を開く時には水分が出てしまう。

ベンケイソウ科やサボテン科の植物では、水分滋養は乾燥の少ない夜間に気孔を開いて二酸化炭素を取り込み、濃縮して溜め込んでおく。
そして、昼間は気孔を完全に閉じて光合成を行うことができる。
この仕組みは、CAM「カム(Crassulacean Acid Metabolism、ベンケイソウ型有機酸代謝)」と呼ばれる。

夜間に気孔を開いてCAM回路でCO2を固定し、リンゴ酸の形で液胞に蓄える。
昼間、気孔を閉じたままで蓄えたCO2で光合成を行う。




                           参考資料

    ■生物図録    鈴木 孝仁監修           数教出版

    ■植物生化学   H.W.ヘルト著 金井 龍二訳   シュプリンガー・フェアラーク東京出版



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