第二章 オーロラのしくみ ──地上で体験できる最も美しい現象── |
1.オーロラとは オーロラとは、空の高いところで自分で輝いている光です。 よく例にとって説明されるのがネオンサインです。ガラスの放電管の中につまっているネオンガスの中を電気が通り抜けると、ある決まった色を出します。ネオンは赤、アルゴンは紫です。このしくみがオーロラの光るしくみと似ています。 高さは上空80kmから500キロメートルの高さまで広がっていきます。60キロメートルより下にはけして現われません。 ★オーロラはドーナツ型 オーロラが出現するのは極の真上ではなく、北と南の極付近を中心にドーナツ型をした一帯です。リングの中心は地理上の極ではなく、地球の磁場の中心です。オーロラがもっともよく現われる地域は、シベリアの北極海側を通りスカンジナビア半島の北、アイスランド、グリーンランドの南、カナダのハドソン湾とジェームス湾が接しているところを通過し、イエローナイフ、アラスカの中央を通って一周する領域ですが、この一帯をオーロラ・オーバル(オーバルは卵形のこと)といいます。私がオーロラと出会ったのはイエローナイフでした。 オーロラの光は普通のオーロラで0.1ルクス(満月の明かりで本を読む明るさが1ルクス程度)と弱いので夜にしか見えませんが、ドーナツ型をしたオーロラは、もちろん昼側にも出ています。また、北と南の極側に、同じ形、同じ色、同じ規模のオーロラが同時に出ています。 |
2.オーロラの光るしくみ オーロラが光るしくみは、家庭の蛍光灯や街のネオンサインと同じです。 オーロラは超高層の希薄な大気中でおこる放電現象なのです。カラーテレビで説明されることも多いです。最近は、液晶や、さらに薄型のMLも開発されていますが、一般的なブラウン管を使ったテレビです。このブラウン管の後ろには、電子銃と呼ばれる電子を放射する装置があります。そこから放射された電子は、ブラウン管の中で加速され、制御された磁場と電場に導かれて、ブラウン管の内側に塗ってある蛍光物質に衝突します。そこが発光して画像になる、このしくみがオーロラと似ています。 テレビと比較した時、電子を放出するのが太陽です。ブラウン管にあたるのが地球磁場と電場です。そして、蛍光物質が地球の大気です。
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地球に向かった太陽風は、地球の磁場にぶつかります。地球の磁場は有害である太陽風に対してバリアのような役割をしています。これは、ローレンツ力によるものです。 太陽風は磁気圏の正面から中に入れず、岩を避けて避けて通る川の流れのように回りを吹き抜けていきます。 地球の磁気圏は、この太陽風の圧力に押されて、太陽側では押し縮められ、反対側では長く引き伸ばされています。 この太陽風と地球磁場の総合作用でオーロラが発生します。 |
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